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「旬」について思う事。



 先月の下旬に帰省した際、神社の多くの桜の木にパラパラと花が咲いているのを見かけました。

びっくりしました。

だってこれ、ソメイヨシノだったから。


お花には四季咲きとか二季咲きがありますし、桜にも二季咲きはあるのですけれど、ソメイヨシノは春にしか咲かないはず。

勿論、季節の極端な気候で開花時期が狂う事はありますが、そんなに寒くはなかったはずです。

そう、むしろ熱暑だったはず。


思わず写真を撮りました。

春の様なゴージャスさでは無く、秋にも似合った儚げな咲き方でした。

こんな咲き方も、また美しい。


家に帰ると夕方のテレビ番組で「桜の花が各地で咲いている」と紹介があり、この現象は桜の木の葉っぱが、台風による強風で散らされてしまった結果、季節を勘違いしたからだと解説されていました。

偶然の「刺激」によって、花の開花が促進されてしまったとの事でした。



 ・・・なんだか、人にも通じることだなぁと、しみじみ思ってしまいました。


刺激と時期がうまく重なるかどうか?

刺激を感じ取れるのか?

受け取れる時期なのか?

受け取れる状態なのか?

その刺激は、受け取った側にマッチしたものだったのか?

受け取った刺激を理想的に開花させられるのか?


同じ刺激とチャンスを手にしたとしても、受け取った側の準備はできていないし時期でもない。

そんな事も往々にしてある訳で。

受け取る側の「個体差」も「受け取り方」も違う。

そうした何通りもの組み合わせがある。


条件が満たされて、花が咲く。

「旬」がやってくる。

「旬」は何時巡ってくるのか分からない。

そして、「旬」は一度とは限らない。

何度もあるものかも知れないのです。


 実はワタクシ。

自分の「旬」と言うのかピークは、とうの昔に過ぎてしまったと思っていたのでした。

他人からの評価が、その時期、最も高かったと思うからです。

まあ、狭い範囲で自分が体感していた万能感ではあったのですが。


ところがその時期よりも、自分の「顔」や「考え方」は、今の方がイケてるなぁと思います。

急流の河の様だった10代の時よりも。

好奇心も社会に出てからの方が旺盛になったと思いますし。


 「人としての花」が開花する時期は、人それぞれ。

「人として実る」時期もそれぞれ。

「モテ期」なのか「仕事の充実感」なのか「家族の幸せ」を得るのか。

「花」の種類も咲き方も、どう実るのかもそれぞれ。

開花する時期と実る時期。

芽を出す時期、ぐんぐん成長する時期。

「旬」って、どこを指すのでしょうか?



 他人と比べるのは詮無いことだと、最近 特に・・・思います。


とにかく、他人の理想に合わせずに、自分が幸せだと感じる方向に舵を切って。

航海の道しるべの星を見つけて、目指して、自分を磨いて行けたなら。


 「旬」って、自分を肯定できる時期のことかもしれませんね。

そして、案外 長期間なのかも・・・と感じます。

他人の評価を気にしなくても大丈夫になった時期の事とも、言えるのかな?

そうして、周りがその素敵さに気付く。

そう言う事では、ないのかと。


悩みの多かった十代の私に、教えてあげたかったなぁ・・・。








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