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花の季節の終わりに

雨上がりの散歩で、ちょっと味わいのあるピンク色のお花に目が止まりました。

紫陽花です。色素が、少々ムラになっていますし、葉っぱもちょっと赤みが出ています。紫陽花といえば、梅雨を思い起こすのですが、花の咲いている期間は結構長く、実際に「ちょっとお洒落なお花屋さん」で渋いアレンジで販売されているのを見かけます。

「花の盛りの時期」を過ぎたこの紫陽花を見て「大人な美しさ」を感じました。無理をしていない自然な風情。ピンクだって、決して発色の良いクリアなピンクではありません。ちょっと枯れた感じの絶妙な色合いで、でもなんだかスタイリッシュなんです。

綺麗の有り様も様々ですね。美魔女やアンチエイジングに対しての需要も大きいこの頃です。それもアリですが、私は、この紫陽花のような「過ごした季節を丁寧に重ねて、いい塩梅に力が抜けた美しさ」が好みです。花の終わりの季節で若々しい力強さはないけれど、絶妙な色合いがなんとも言えない艶っぽさです。女優でいえば、シワがあっても笑顔が美しかった、晩年のオードリー・ヘップバーンのような。

花伝書(風姿花伝)で世阿弥が唱えた「真実(まこと)の花」。若い時は誰でも手にしていたかもしれない「時分の花」ではなく。

自分の晩年をそんな「美しい大人」として過ごせたら素敵です。

そのために、学ぶことや心を磨くことを忘れないようにしたいと思います。

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