「パニック」の個性。
先日、私が長期療養になったと書きました。
実家に帰省した時に、思わぬ形で怪我をしてしまった訳なのですが。
兄弟にも家族にも、沢山、心配を掛けてしまいました。
おかげさまで、順調に快方に向かっています。
さて。
今回のネタは、「パニック」時の個性について。
私が怪我をした時の母の態度というか、なんというか。
病院に来れない理由を聞いた時、「へ?」と思わず笑ってしまって。
その時は、「なんで?そっちの方が大事なの???」と、疑問符が付きまくりだったのです。
後で、「ああ、そういう事だったのか・・・」と、合点が行きました。
兄弟は実家に寄って、母と一緒に病院に来るとのことでしたが、結果、彼一人。
「なんかさ、さわし柿を作らなくちゃだから、忙しくて行けないって。」
「え?」
「私が捥(も)いだ柿だよね? それ、そんなに緊急にやらなきゃ駄目なこと(笑)?」
「任せたって言われた。最初は、一緒に来るって言ってたんだけど。」
その後、父も入院・・・と、短い期間に続けて悪いことが重なってしまったのでしたが、
その時も、母は病院とのやり取りを兄弟に任せて、同行しませんでした。
理由も、私の時と同様で。
「え? それ、今どうしてもやらなきゃいけないことなの?」という内容でした。
身内の怪我や病気の一番ひどい時。
母は「怖くて立ち会えない人なんだなぁ・・・」と、思い至りました。
怖いから、そこから逃げるために、気を紛らわす別な作業をしてやり過ごす。
自分を立て直して、相手も大丈夫になった頃合いを見て。
そうして、やっと、様子を見に行ける様になる。
そういう事なのではないかと。
普段、私は彼女のことを、「結構、気が強い」と思っていたのです。
でも、こちらの方面は「てんで駄目」なのでしょうね。
長年、親子をやって来ているのに、ちっとも解っていませんでした。
「娘と母親」というのは、お互いをよく知らないでいることが多いのかもしれません。
父のことの方が、まだ、よく解っている気がします。
歳をとると子供に戻ると言いますし。
そんな少女の様な母と。
ゆっくりと話す時間が増えました。
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人生で、一度も乗った事のない観覧車と、紅葉した銀杏の木。
初冬の空に映えていました。