縮んだ??
先日、「日本人の平均身長が男女ともに下がってきている」というニュースを目にしました。
成人男子は169cmで、ついに170cmを切ったとか。
あれ?
身長は順調に伸びてきたのでは?
で、ちょっと調べてみました。
平均身長が一番高かった(=つまりピーク)のは、昭和54〜55年生まれ。
男子171,46cm、女子158,52cmだったそうです。
そんなに高くないのね。
身長が伸びなくなってきた原因は、低体重(2500g以下)出産が増加していることと相関関係があるのではないか?・・・だそうです。
ああ・・・そう言えば、小さく産むって流行った記憶があります。
母体のために良いって盛んに言われていましたね。
流行りって怖い(笑)。
友人は、身長が169cm。
「わたしゃ、も少し背が欲しい〜!!」って前から言ってましたが、平均身長になりました。
良かったね!?
あくまで平均値なので、最頻値(さいひんち=統計上、最も頻繁に出現する値)ではありませんが。
日本人の成人の平均身長は過去約100年で15cmは伸びたのだと言います。
昭和の初めの頃は日本人は、男性は155cm前後だったのですね。
日本人の体が貧弱なのは栄養が足りないからだと、欧米化が急がれた時代がありました。
欧米を手本に、動物性タンパク質の摂取の推奨がされました。
畳に正座ではなく椅子と机・・・と、生活様式にも変化がありました。
かなりの改善は見られましたが、理想とする高身長の獲得は、栄養だけでは達成できなかったと思われます。
日本人の身長は、日本地域に適した身長なのではないでしょうか?
だから、これ以上は、きっと伸びない・・・そう、思います。
勿論、国の有り様が積極的に移民を受け入れる形になれば、いろいろなルーツを持つ日本国籍の人が増えますから、きっと数値は大きく変化するのでしょう。
身長は気候(気温と身長の逆相関関係→ベルクマンの法則)や、資源が限られている島などで暮らしている(と、生物は小型化する→島嶼化(とうしょか)=アイランド・ルール又はフォスターの法則とも言う)など、幾つもの条件に左右されていると言います。
小柄だと熱放出が効率的(体表面積が大きいから)だそうで。
日本の夏は蒸し暑いですから納得できますね!?
反対にバイキングで有名な寒い地域の民族は、大柄(スカンジナビア半島の住人など)です。
そう言えば、明治23年に来日して活躍された小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)の著作(エッセイのような随筆集だったと思いますが)に、日本人は青い着物を着て小柄な人が多いと云った記述があったと記憶しています。
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生物は皆、環境に対応して地域的な特徴が顕著になりますが、それでも時々、地域の特徴から外れた形質の子供が生まれることがあります。
”人種”(コーカソイド、ネグロイド、モンゴロイド)は、ホモ・サピエンスという一種類のヒトを、地域に合わせて変化した骨格や肌色の特徴で線引きしたに過ぎません。
(・・・現在、この”人種”という表現は、人道的にふさわしくないとも言われています。)
同じ遺伝子を持っているのだから、地域の特徴外の形質の発現は少しも変ではありません。
確率的には極少だとしても。
例えば、モンゴロイドなのにくるくるのくせっ毛で色素の薄い髪色(金髪)だとか、緑や青い目であるとか。
血縁に西欧の人がいないのに、まるでコーカソイドような骨格や色素の肌色であったりとか。
直江兼続は、身長が当時の日本人とは思えない「180cm 位の高身長」だったと言いますし。
こんな風に情報を手に入れて楽しめると、多様性を軽々と受け入れる素地が育つと思います。
それに何より、雑学は楽しいですよね?
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写真は枝垂れ桜。
枝が下に向かうのは、きっと何かメリットがあったのでしょう。
原因を知りたい!!