夏休みの冒険。

NHKの「チコちゃんに叱られる」という番組で、歳をとると1年が早く感じるのは、感動が減ってくるからだというお話がありました。
有識者の説明によると、19歳くらいをピークに、感動することが減ってくるそうです。
確かに。
キラキラした思い出は、20歳前後までのものが多いなあと、感じます。
「電車を乗り継いでおじいちゃんの家までの一人旅」をした小学四年生の夏休み」。
心臓がバクバク、ワクワクしました。
田舎だし、のんびりした時代でしたから、ありがちな経験の一つですが、現在は「子供がたった一人で小さな旅をする」のはちょっと難しいかもしれません。
乗り換え駅名は?どこに向かう電車に乗るのか?お金はいくらかかるのか?迷ったらどうするのか?・・・。
母に一所懸命に聞いて、紙にメモ書きをして備えました。
無事に着いた時は、達成感よりもホッとしたのを覚えています。
小心者の私は、緊張感で硬直気味だったと思います。
子供の私にとっては、凄い冒険でした。
高校2年生の夏休みが終わって、9月も半ばをすぎた頃。
同級生の男の子が、沖縄で保護?されました。
新学期が始まったのに、なかなか 学校に来ないなあとは思っていましたが・・・。
ちょっと不思議な、個性的な男の子でした。
彼は夏休みに家を出て、沖縄にまで到達していたのでした。
クラスの反応は「すげ〜っ!」「なんで?」「どうやって?」と、驚きに満ちたものでした。
びっくりしすぎて、否定的なものは無かったと思います。
それまでも、隣の市から車で通勤していた担任が、夜中に自宅から30KMも離れた夜の国道を歩く彼を偶然見つけたこともあったので、「放浪癖」は周知されていたのでしたが・・・。
どうやって、沖縄まで辿り着いたのか?どんな経験をしたのか?詳しく聞けず仕舞でした。
クラスの中では独特な存在感で、いじめられている訳でもなく、すごく親しい子がいるというのでもありませんでしたが、彼が居ることに違和感はありませんでした。
今、彼はどんな大人になっているのでしょうか?
浅黒い肌に、びっくりまなこ、真っ黒な髪としっかりした眉。大きな通る声の持ち主でした。
今も、フラッと出掛けてしまっているのでしょうか?
どんな職業に就いているのでしょうか?
会ってみたいなぁ・・・と思います。
「夏休み」を感じさせるお天気が、遠い「夏の思い出」を呼び起こしました。
19歳は随分遠くになってしまいましたが、これからも沢山、ワクワクしたいなと思います。
素敵な出会いや経験は、まだまだある!・・・感動する感性は残っている・・・と、思いたい・・・。
※※ 写真は、今が旬のピカピカの茄子。