「浮き星」と「ゆかり」。
2〜3日前の朝日新聞に、懐かしいものの紹介が載っていました。
「浮き星」と名前を変えた「ゆかり」の話。
子どもの頃に湯呑み茶碗に入れてお湯を注いで飲んでいた、金平糖を小さくしたような形の黄色の粒々。柚子の香りのする飲み物。
「ゆかり」「柚か里」「ゆか里」「柚香里」と、表記もまちまちだった記憶がある。
これって、お菓子だったんだ〜!?と。
お菓子だと思っていなかったなぁ。
ちょっと甘くて、白湯を飲むだけでは味気ないときに、足して飲むものだったから。
初秋から初春の、寒い季節に飲んでいた記憶があります。
私にとっての「ゆかり」はこの黄色の粒々だったので、おにぎりのお供である「紫(ゆかり)」を、「ふぅ〜ん。これも、ゆかりって言うんだ〜。」と思ったくらい。
「ゆかり」といえば、この、金色の粒々だったのですよね。
ゆかり(今の「浮き星」)>紫(おにぎりのお供)。
今は、このお菓子を作る工場はここ一軒だけ。
存続が危ぶまれていた「ゆかり」。
記事を読むまで、これが新潟の特徴的な「お菓子」だったとは、露知らず。
地元のデザイン会社さんが、商標登録できない「ゆかり」を「浮き星」に、ネーミング変更とパッケージデザインを提案して、見事に復活させたというお話です。
詳しくは以下のサイトで。幸せになれるストーリーを覗いてみてください。
https://ukihoshi.dino.vc
このデザイン会社さんは、「ゆかり」を経営者さんのお人柄も含めて「好き」になられたんでしょうね。
デザイン会社としてのセンスは勿論あるんですけど、「浮き星」に対して細やかな愛情を感じるサイトに仕上がっています。
地方で埋もれている魅力的な「もの」。
魅力を発信できなくて、消えてしまうものって沢山あるんだろうと思います。
見た目=パッケージデザイン
言霊=フレーズの選び方
物語=歴史
アピールの仕方が押し付けがましくなくて、微笑ましい。
身近な他者に対しての尊敬や愛情が、結果的に仕事を上向きにさせ、後継者を作り、地元愛を膨らませる。
その結果、小規模ながら、雇用が生み出されて行く。
こんな素敵な記事を読む度に、勇気をもらっています。